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No.961

昨日の試合は、途中まではお通夜モードだったことは否めない。
ホームランを2本打たれ、「今日も同じ展開なのか……」と不安と焦りを抱いたのは、きっと私だけではないと思う。

風向きが変わってきたのは、7回裏。回の始めから演奏された「酔いどれマーチ」に、「まだまだ試合は終わっていないぞ」と心を叩かれた。
ランナーが塁に出ていないのに演奏されるチャンテは、一般的に言えば、"やけくそチャンテ"と呼ばれるもので。
それで良いと思った。できるものなら、「頑張ってほしい」「勝って欲しい」という思いを選手たちに届けられるのなら、やけくそでもなんでも構わない。応援団の心意気に感化され、全力で声を張り上げた。喉のことなんて気にする間もなく、思いのたけを叫んだ。
「北海道民は、おとなしい」
その評価は、応援に際して良く聞かれる話だ。私も実際、そう思っていた。他球場に比べてエスコンの応援の声は正直小さい。内野席で……いや、応援席の周りですら声を出していない人がいるのも目にしてきた。
しかし、昨日は違った。球場のファンの思いが、声が1つになっていた。「絶対に負けられない」「絶対に勝ちたい」という思いがありとあらゆるところから溢れ、選手たちに注がれているようだった。こんなにも熱に呑まれた試合は、初めてだった。

そして、選手たちがそれに応えた。
途中からブルペンで投げ始めた福也さん。「リリーフ福也は大丈夫なのだろうか」という心配を跳ね除けるように、気迫溢れる投球を見せてくれて本当に嬉しかった。この大事な場面でさちとらが見れるとは思ってなかったから、二重の意味で喜んだ。

さちとらバッテリーがこのチームに来てくれたことに、心底感謝した瞬間だった。私がここまでファイターズ沼に沈み込んだのもこのバッテリーのおかげです。
推しバッテリーが最高の舞台で輝きを放つ姿が見れたことを幸せに思う。

道スポのこの記事を見ると、福也さん本人は裕涼と組むつもりだったと知って驚いた。わずかな確認でも、しっかりと結果を出せるところにこれまでの経験や関係性が表れていると思う。
そして、福也さんにとって「信頼」というのは大切なんだろうなとも感じた。
オリックス時代の彼は、どちらかというと信頼を得られなかった選手という印象が強かったから。信じることで、信じられることで成長できた。
ファイターズという新たな環境でそれが実現したことがとても嬉しい。
まんちゅーのホームランは、打った瞬間に時が止まったようだった。ドラマ、奇跡。そんな言葉がまさに当てはまる。
あの場にいたファイターズファンの心を救ってくれた。立ち込めていた暗雲を弾丸が貫いて、希望の光をエスコンに照らしてくれた。
さちとらが手繰り寄せた試合の流れを、まんちゅーががっしりと掴んでファイターズに引き寄せてくれたようだった。

そして、訪れたサヨナラの場面。
打席に立つのは、淺間。
彼は、怪我に泣かされてきた選手でした。活躍を期待されながらも、いつの間にか居なくなっている。それが恒例になってしまっていた。
ポテンシャルを生かせない現状にファンも本人もやきもきしていた。だからこそ、CSという舞台に淺間がいることが嬉しかった。打席に立っているだけでこれまでの悔しかった思いややるせなさが思い出されて、思わず涙が滲んだ。
サヨナラヒットを打った瞬間の光景は、一晩経った今でもしっかりと目に焼き付いている。
今季のベストゲームは7月14日だったのですが、それに並ぶ歓喜の瞬間でした。このチームを好きでいて、本当に良かった。こんな体験、なかなかできない。

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